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抗アレルギー剤ドンペリドンピボキシル基服用回数
 
    
ドンペリドン    
   ナウゼリン、ドンペリドンという名称で使用されている経口剤と坐剤で、消化管運動改善剤として使用されて

いる。副反応としてよく言われているのはショックと錐体外路症状であるが、致死的副反応は心臓の伝導生

涯のQT延長作用である。これは抗菌剤のマクロライド系の薬剤を使用で増強される。この為欧米では使用

禁止薬剤となっている。また、日本でも2014年にPMDA(厚労省管轄の医薬品医療機器総合機構)から警告

が出ている。また抗菌剤のマクロライドの血中濃度が通常の1.5倍高くする。その為少な目に処方する事が勧

められている。しかし現実は多目に処方されている事が多い。経口では通常は1.0-2.0mg/kgであるが6歳以

上は1.0mg/kgを超えないこととなっている。吐き気が収まっていても坐剤だけが処方されていたりする(坐剤

は通常頓用として使用されるので1回量が多い)


[文献]
医薬品安全性情報 Vol.12 No.072014/03/26
European Medicines Agency's Pharmacovigilance Risk Assesment Committee. PRAC recommends restricting use of domperidone. EMA(07 March)129231 20140
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抗アレルギー剤
   抗ヒスタミン剤(抗アレルギー剤)に関して日本の小児科医療において2つプラス1つの問題点があります。

  
・ 鼻かぜには効果がないのによく処方されている。    

  ・ 薬剤の脳内移行(易痙攣性)があるのに処方されている。    

  ・ 添付文書上に有効性や安全性に関するデータが充分にないものも多い。

    ‥‥
の問題であります。    
 
     1:鼻風邪に対する誤解 

        
  抗ヒスタミン剤の作用として抗コリン作用(口渇、頻脈)があり、気道粘膜からの分泌を抑え
 
         ることで鼻汁減少を期待するのだが、実際は分泌粘液を粘調にするだけで喀出しにくくするだ

         けであり、鼻かぜには効果がありません。むしろ喀痰の排出を困難にするとされて、風邪薬に

         加えない方が良いとされていますがなぜか日本の病院で処方される薬の多くに加えられてい

         る事が多い。

     2:脳内移行

          脳血液関門通過の良い第一世代抗ヒスタミン剤は中枢神経抑制作用(傾眠、眠気、疲労感

         、認知機能障害)、中枢神経刺激作用(易痙攣性)があり、米国では小児、老人には使用でき

         ません。第二世代は脳内移行が第一世代より少なくなり、中枢神経抑制作用(眠気)や抗コリ

         ン作用(口渇)が少なくなったものをいいます。しかしてんかんや痙攣の既往児には慎重投与

         になっています。第三世代とは第二世代の中でさらに脳内移行が少なく(眠気、易痙攣性)なっ

         たものをいいます。小児では蕁麻疹などアレルギー疾患に殆ど第三世代しか使用できません

         実際、発熱時に熱性けいれんを起こす小児はかぜ薬として抗ヒスタミン剤を服用している場合

         が多いような印象を受けています。日本で某企業の社主がWebで医薬品の購入できるように

         働きかけている時、米国のFDAでは6歳未満の児のかぜ薬をOTC(薬局での購入)を禁止にし

         た頃と同じ頃で日本と米国は反対の方向にベクトルが向いています。

     
3:添付文書

          
旧来の添付文書(法律に基づいた公文書で適応症、投与量、投与年齢等の使用方法、副

         作用等が事細かく記載。薬剤には必ず添付)には現在の基準では不十分なデーターで認可さ

         れているものや、諸外国で使用が規制されているものも制限なしに認可されているものも多い

         。又逆に諸外国で認可されていて、その疾患に必要な薬剤なのにわが国では経験(データー)

         不足という事で認可されていないという事で適応外使用を余儀なくされている薬剤もある。この

         抗ヒスタミン剤も例外ではなく、米国では第一世代は子供に使用していけないことになっている

         し。脳血管関門の移行が少ないとされているケトチフェンやオキサミドも痙攣を起こしやすいと

         されている。下記は日本で小児用剤がある抗ヒスタミン剤で実際は非常に脳血管関門移行が

         少ない第3世代のもののみを使うべきであろう。
     
   一般名  薬剤名  添付文書記載

第一世代

 
アリメマジン
クレマスチン
クロルフェニラミン
ジプロヘプタジン
ヒドロキシジンパモ酸
アリメジン
タベジール、テルギンG
アレルギン、ポララミン
ペリアクチン
アタラックス-
1y
-
-
-
-
 第二世代 メタキジン
ケトチフェン
アゼラスチン
オキサトミド
ゼスラン、ニポラジン
ザジデン
アゼプチン
オキサトーワ
 -
6m
-
乳幼児小児の臨床試験ND
-
≦2y慎重投与
 第三世代 エピナスチン
セチリジン
フェキソフェナジン
オロバタジン
ロラタジン
レボセチリジン
アレジオン
ジルテック
アレグラ
アレロック
クラリチン
ザイザル
 -乳児への安全性は不確実
2y
6m
2
3y
6m
Randal A.et al.In L.L.Brunton et al ed. Goodman&Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics 12th ed, Histamin,Bradykinin and Their Antagonist. NewYork, McGrawHill books, 2011,911-935
田原卓浩, 抗ヒスタミン薬の使い方、小児の薬の選び方・使い方改訂5版。抗ヒスタミン薬の使い方、東京、南山堂, 2020, 57-62,
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ピボキシル基    
  工事中                                                 TOPへ
服用回数        
  工事中
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